いい病院とは

 我々、医療に従事する者は医療をサービス業の最高峰の仕事であるというプライドとプロ意識を持たねばなりません。我々は患者さんの一番大事な命を預かっています。患者さんは我々に一番大事な命を信用して預けているのです。患者さんの二番目に大事なものは家族、三番目が財産・・・。銀行には第三番目のものしか預けないのです。従って我々医療職員は患者さんの信頼を裏切ることのないように努めなければなりません。

 一般の人々は、医師、看護師の理想像を既に持っているのです。医師は信頼がおける人、看護師はやさしい人、白衣の天使だと。しかし、我々は皆と同じ人間なのです。どんな人間も良い心と悪い心を同時に併せ持ちます。しかし、患者さんは我々に良い心のみを期待するのです。我々医療従事者はプロであるとの自覚のもと、患者さんの期待に答えるべく、常に人を磨き、自分の心を高めていかなければなりません。

 我々の社会的使命は、人の病を救い、心の支えになること。不治の病の人には、苦痛の除去と死への不安を軽減させることです。我々はこの使命を果すべく、日々努力しなければなりません。それには、知識の集積と同時に自分自身の心を高める必要があります。医療には医学の科学性と同時に社会性を併せ持つからです。特に看護師さんは患者さんの悩みを心で受け止めるだけの度量が必要です。多くの患者さんは医師に言えないことでも、看護師さんには言えるのです。看護師さんのおかげで医師は患者さんの本当の気持ちを知ることは多々あります。従って、看護師さんが心を開いて、患者さんの窓口となっていただけるような寛大な精神をもっていただきたいし、持つべきであろうと思われます。

 いい病院とは、いい従業員がいる病院です。いい機械がある病院ではありません。いい会社はいい従業員がいるところです。いい会社に最初からいい従業員がいたのではないのです。普通の人が入って、日々研鑽され、いい従業員に変わられ、いい会社が出来たのです。
 いい病院をつくろうと思ったら、我々がいい職員になろうと思わなければなりません。人は教育により、人間教育により変わるのです。誰もが素晴らしい能力を持っているのです。限られた期間、この病院で我慢しようという卑屈な考えでは、その期間は無駄な期間となってしまいます。ここにいる間に学ぶべきこと、しておかなければならないことはたくさんあります。縁あって、我々はめぐり逢いました。めぐり逢った者同志、己を高め、励ましあって、たった一回しかない人生、すばらし人生にするために頑張ろうではありませんか。

【職員が退職する際は】

【満床の際は】

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